【執筆者】整形外科医 竹谷内 康修
慈恵医大卒。福島県立医大整形外科に入局。米国のナショナル健康科学大学でリハビリ技術を習得。2007年東京駅の近くで開業。著書・マスコミ掲載多数。
最終更新日:2025年6月26日 公開日:2019年11月6日
首が痛いと日常生活に支障をきたすことがあります。首の痛みは、様々な原因で引き起こされる可能性があり、適切な対処が必要です。首が痛いという症状は、上を向いたり下を向いたりする際に感じることが多く、時には頭痛を伴うこともあります。また、首の痛みは寝違えや背中の痛みにつながることもあります。
首が痛い時の対処法としては、適切な枕の選択や寝方の工夫が重要です。また、首の痛みを和らげるストレッチも効果的です。しかし、症状が長引く場合や急激な痛みがある場合は、医療機関での診察を受けることをお勧めします。
首の痛みの予防には、日常的な姿勢の改善が重要です。特に、デスクワークなどで長時間同じ姿勢を続ける場合は、定期的に首を動かしたり、ストレッチを行ったりすることで、首への負担を軽減できます。
首が痛い症状は決して軽視せず、適切な対処と予防を心がけることが大切です。本記事では、首の痛みの原因や症状、効果的な対処法について詳しく解説していきます。
首が痛い人はこのようにお困りではありませんか?
首が痛くて困っている方は、以下のような症状でお悩みではないでしょうか?
・上を向くと首が痛い
・下を向くと首が痛い
・頭痛もする
・よく寝違える
・背中が痛い
・枕が合わず痛い
・痛い時の寝方を知りたい
・首の痛みに効くストレッチを知りたい
・首の痛みで仕事に集中できない
・スマホやパソコンの使用で首が痛くなる
・首の痛みで睡眠の質が低下している
首の痛みは日常生活に大きな影響を与える厄介な症状です。長時間のデスクワークや不適切な姿勢、ストレスなども首の痛みの原因となることがあります。首が痛いと、上を向いたり下を向いたりする動作が困難になり、日常生活に支障をきたすことがあります。また、首の痛みは頭痛や肩こり、背中の痛みにつながることもあります。
これらの症状でお悩みの方は、適切な対処法や治療法を知ることで、首の痛みを軽減し、快適な日常生活を取り戻すことができます。首の痛みの原因を理解し、適切な対策を講じることが重要です。
首が痛い時の症状
首の痛みは、多くの人が経験する症状です。痛みの現れ方や場所は人によって様々で、個人差があります。首の痛みは、単に不快な感覚だけでなく、日常生活に支障をきたす可能性もあります。
首の痛み方は、痛む場所や動作によって異なります。例えば、首の右側や左側といった片側だけが痛む場合もあれば、両側同時に痛むこともあります。また、後頭部のすぐ下の部分や、首の根元付近が痛むケースもあります。
動作に関連した首の痛みも様々なパターンがあります。最も多いのは、上を向いたり首を反らせたりした時に痛みを感じるケースです。この場合、首の後ろ側だけでなく、肩甲骨の間にも痛みが出ることがあります。次に多いのは、首を前に曲げた時に痛みを感じるパターンで、頭の付け根、首すじ、首の根元から背中にかけて痛みが走ることがあります。
首を左右に回したり横に倒したりした時に痛みが出る場合もあります。この場合、動かした側と同じ側が痛むことが多いですが、反対側の首や肩甲骨周辺に痛みが出ることもあります。
症状が重度になると、首を動かさなくても痛みを感じたり、首を動かせる範囲が狭くなったりすることがあります。これは、首の状態が悪化している可能性を示しています。
日常生活では、高い場所の物を取る時や、美容院や歯科医院で仰向けになった時、車をバックさせる際に振り返った時などに首の痛みを感じることが多いようです。特に注目すべきは、肉体労働よりもデスクワークなどのパソコン作業を長時間行っている人の方が、首の痛みを訴える割合が高い傾向にあることです。
首の痛みは、単なる不快感だけでなく、頭痛や肩こり、腕のしびれなど、他の症状を伴うこともあります。これらの症状が複合的に現れる場合、より深刻な問題が潜んでいる可能性があるため、医療機関での診察を検討することが重要です。
首の痛みの場所
首が痛いという症状は、痛みを感じる場所によって様々なパターンがあります。首の痛みの位置を正確に把握することは、適切な治療や対処法を選択する上でとても重要です。
首が痛い場所
片側の首の痛み
首が痛い場合、右側や左側など片側だけが痛むことがあります(写真2)。この場合、首の筋肉や関節の問題が考えられます。時には神経が関係していることもあります。
両側の首の痛み
首の両側が同時に痛む場合もあります。これは首全体に負担がかかっている可能性があり、姿勢の悪さや首の使いすぎ、つまり長年の首への負担が原因かもしれません。
後頭部付近の首の痛み
首の中でも、後頭部のすぐ下の付け根部分が痛む場合があります(写真1)。この部位の痛みは頭痛を伴うこともあり、首の痛みと頭痛が関連している可能性があります。
首の根元の痛み
首の根元(背中との境目)あたりが痛む場合もあります(写真3)。この部位の痛みは、筋肉や関節の痛みが多いのですが、肩や肩甲骨の間の背中のあたりにも痛みがあると、神経の圧迫が関係していることがあります。
首が痛い時は、痛みの場所を正確に把握し、医療機関で適切な診断を受けることが大切です。また、首の痛みの原因や対処法について理解を深めることで、効果的な予防や管理が可能になります。
動作で首が痛いパターン
首が痛い場合、様々な動作で痛みを感じることがあります。
上を向くと首が痛い
最も多いのが、上を向くと首が痛い(あるいは首を反らせたときに首が痛い)パターンです。この場合、頭の付け根、首すじ、肩甲骨の間にも痛みを伴うことがあります。
前に曲げると首が痛い
二番目に多いのが、首を前に曲げた時の痛みです。この場合、首の根元から背中にかけてズキッと痛みが起きることが多いようです。突っ張るように痛いこともあります。
右に回す、左に回すと首が痛い
首を左右に回した時に首の痛みが出るパターンもあります。この場合、回した側と同じ側の頭の付け根、首すじ、首の根元などに痛みが出ますが、反対側の首すじや首の根元に痛みが出ることもあります。
横に倒すと首が痛い
横に倒したりした時に首の痛みが出るパターンもあります。この場合、倒した側と同じ側の首が痛むことが多いものの、反対側の首に痛みが出ることもあります。
首が痛い人の中には、痛みで首を動かせる範囲が狭くなる場合や、ひどくなると首を動かさなくても痛い場合もあります。
日常生活では高い場所の物をとるとき、美容院、歯科医院などで仰向けになった時、車をバックさせる時など振り返った時に首の痛みを感じることが多いようです。
また、興味深いことに、肉体労働よりもパソコン作業などデスクワークを長時間行っている人の方が、首が痛いと訴える割合が多い傾向があります。これは、長時間同じ姿勢を保つことが首に負担をかけるためと考えられます。
首が痛い時は、無理に動かさずに、痛みの少ない範囲で首を動かすことが大切です。また、首の痛みが続く場合は、専門医への相談を検討することをおすすめします。
首の痛みの原因
首の痛みの原因は大きく分けて、関節、椎間板、筋肉、神経の4つに由来します。これらの組織に負担がかかることで、首が痛い症状が引き起こされます。
首の痛みは、突然の動きや事故、スポーツ中のトラブルなどの急性の要因で発生することもありますが、多くの場合は長期間にわたる不良姿勢や反復動作などの慢性的な要因が関与しています。特に、デスクワークなどで長時間同じ姿勢を続けることは、首が痛い原因となりやすいです。
また、首は5キロほどもある頭部を支える重要な役割を担っているため、姿勢が悪いと通常の5倍もの負担がかかります。特に、頭が前に突き出たような姿勢(いわゆる「ストレートネック」)は、首への負担を著しく増加させ、首が痛い症状を引き起こす主な要因となります。
さらに、精神的なストレスや睡眠不足、冷えなどが自律神経を乱して、首の痛みを悪化させる要因となります。これらの要因が重なることで、首の組織に慢性的な負担がかかり、痛みが持続または悪化する可能性があります。
したがって、首の痛みを改善し予防するためには、姿勢の改善や適度な運動、ストレス管理など、日常生活全体を見直すことが重要です。また、痛みが長期化する場合は、専門医の診察を受けることをお勧めします。
参考文献:Assessment of stresses in the cervical spine caused by posture and position of the head
関節が原因の場合
首が痛い原因の一つに、頚椎の関節(椎間関節という)の問題があります。特定の頚椎の椎間関節に過度な負担がかかることで、痛みが引き起こされます。特に第5頚椎と第6頚椎の間の椎間関節は、最も負担がかかりやすい部位であり、変形のリスクが高い箇所です。
この椎間関節への負担は、不適切な姿勢や長時間のデスクワークなどが原因となることが多く、首の痛みにつながります。例えば、前かがみの姿勢を長時間続けると、頚椎の椎間関節に不自然な力がかかり、痛みを引き起こす可能性があります。
椎間板が原因の場合
椎間板は、首の骨(頚椎)の椎骨の間にある軟骨組織です。この椎間板に過度な負担がかかると、首が痛くなることがあります。特定の椎間板に長年にわたって負荷が集中すると、椎間板に亀裂が入り、痛みの原因となります。
長時間のデスクワークや不適切な姿勢は、首の椎間板に悪影響を与える可能性があります。首が痛い場合、椎間板の問題が原因である可能性を考慮する必要があります。
椎間板由来の首の痛みは、動作によって症状が変化することがあります。例えば、首を前に曲げたり後ろに反らしたりすると痛みが増強することがあります。また、椎間板の問題は神経を圧迫することもあり、首だけでなく腕や手にしびれや痛みを感じる場合もあります。
筋肉が原因の場合
首が痛いという症状の中でも、筋肉由来の痛みは比較的多く見られます。特に、長時間のデスクワークやスマートフォンの使用など、現代的な生活習慣が首の筋肉に負担をかけやすい傾向があります。首が痛い時には、首周りの筋肉の緊張や硬直が関与していることが多いため、適切なストレッチや首の運動を行うことで、症状の改善や予防に効果が期待できます。
一方で、急な首の運動や交通事故、スポーツ中のトラブルなどによって筋肉が急激に引き伸ばされて、いわば首の筋肉の肉離れが生じても首の痛みが起きます。そのような状態には患部を安静にすることが初期治療として勧められます。
神経が原因の場合
神経が首の痛みの原因である場合、椎間関節や椎間板の変形などによって神経の通り道が狭くなり、神経が圧迫されることで症状が現れます。通常、首の痛みから発症し、やがて肩、肩甲骨周囲や腕にも痛みやしびれが起きるのが特徴です。首を前後に倒すことや痛い側に傾けることによって症状が強くなります。頚椎の変形が神経を圧迫していると、「頚椎症性神経根症」と呼ばれます。椎間板の突出が神経を圧迫していると、「頚椎椎間板ヘルニア」と呼ばれます。
首の痛みに加えて、腕のしびれや痛み、手のしびれなども伴うと、日常生活に大きな支障をきたすことがあるので、早期の診断と適切な治療が重要です。首が痛い状態が長期間続く場合、神経の圧迫が慢性化し、症状が悪化したり、改善しにくくなったりする可能性があります。そのため、首が痛い症状が続く場合は、専門医の診察を受けることをお勧めします。適切な診断と治療により、首の痛みの軽減だけでなく、神経の圧迫による二次的な症状の予防にもつながります。
首の痛みの本当の原因は?
首の痛みを発するのは、首にある関節、椎間板、筋肉、神経のいずれかです。一方、そもそも首は5キロほどもある重たい頭を支えていて、関節、椎間板、筋肉等に大きな負担がかかっています。それに加え、頭が前に突き出たような悪い姿勢をとると、5倍もの負担が首にかかります。姿勢が悪い人は、常に姿勢が悪いものです。つまり、悪い姿勢を長時間続けて首に負担をかけることが、首の痛みの本当の原因と言えるのです。
首の痛みを引き起こす悪い姿勢の代表例として、デスクワークやスマートフォンの使用時に首を前に曲げた状態を長時間維持することが挙げられます。この姿勢は「ストレートネック」や「スマホ首」、「テキストネック」と呼ばれ、首の痛みの原因となります。また、寝る時の姿勢も首の痛みに影響を与えます。不適切な高さの枕を使用して、首に過度な負担がかかり、首の痛みを引き起こす可能性があります。
首の痛みの病名は?
頚椎症
頚椎症性神経根症
頚椎椎間板ヘルニア
首が痛いという症状に加えて、肩甲骨周囲の痛み、腕の痛み、手や腕のしびれなどの症状があり、首を前に倒すと首の痛みや腕の症状が強くなる場合は、頚椎椎間板ヘルニアが疑われます。
首が痛い時のお勧めの対処法
首の痛みに悩まされている方に、効果的な対処法をいくつかご紹介します。これらの方法を試すことで、首の痛みを和らげたり、再発を予防したりすることができるかもしれません。
まず、首の痛みを感じたら、首を安静にすることが重要です。無理に首を動かすことは避け、痛みが軽減するまでゆっくりと休みましょう。疲れが溜まっているときに痛みが現れやすいものです。首を固定する頚椎カラーを着用するのもよいでしょう。首の痛みがある場合、睡眠時の姿勢にも注意が必要です。枕の高さを調整したり、寝る向きを工夫したりすることで、首への負担を軽減できます。
次に、首のストレッチを行うことをおすすめします。首の周りの筋肉をゆっくりと伸ばすことで、こりをほぐし、血行を促進することができます。ただし、痛みが強い場合は無理をせず、医師や専門家に相談してから行うようにしましょう。
また、市販の薬を利用するのも一つの方法です。ロキソニンなどの消炎鎮痛薬を内服することで、首の痛みを軽減できる場合があります。ただし、副作用の可能性もあるため、長期間の連用は避け、使用する際は注意書きをよく読んでから服用しましょう。
さらに、湿布を使用するのも効果的です。薬局で購入できる湿布には消炎鎮痛効果があり、首の痛みを和らげるのに役立ちます。湿布を貼る際は、痛みのある部位に直接貼るようにしましょう。
最後に、首の痛みの再発を防ぐためには、日常的な姿勢の改善が重要です。特に座っているときの姿勢に注意を払い、背筋を伸ばし、首に負担がかからないようにすることが大切です。また、長時間のデスクワークやスマートフォンの使用時には、適度に休憩を取り、首を動かすようにしましょう。
これらの対処法を試しても症状が改善しない場合や、痛みが長引く場合は、整形外科などの専門医を受診することをおすすめします。適切な診断と治療を受けることで、首の痛みを効果的に改善できる可能性があります。
首が痛い時の寝方と枕の高さ
首が痛い時の寝方は、痛みの程度や症状によって異なります。首が痛い人は、適切な寝方と枕の高さを選ぶことで、痛みを和らげることができます。
仰向け寝
仰向けで寝る場合、上を向く、つまり頭を後ろに倒すと首が痛い人は、枕を高めにして寝ることをおすすめします。これにより、首への負担を軽減できます。反対に、下を向くと首が痛い人は枕を低めにして寝ると良いでしょう。枕の高さを調整することで、痛みを発生している部分への圧迫刺激を減らして、楽に寝ることができます。
横向き寝
横向きで寝る場合も、首が痛い症状に合わせた工夫が必要です。上を向くと首が痛い人は、下を向くようにして寝ることをおすすめします。逆に、下を向くと首が痛い人は、上を向くようにして寝ると良いでしょう。首の痛みがある場合、うつぶせ寝は避けたほうが無難です。
枕の選び方
枕の選び方も重要です。首が痛い人には、首のカーブに合わせて支えてくれる低反発枕や、高さを調整できる枕がおすすめです。枕の硬さは、自分が不快に感じないということを基準に選びます。柔らかい枕は、沈み込んで適切な高さを作りにくいので避けたほうがよいでしょう。自分に合った枕を見つけることで、首の痛みを軽減し、質の良い睡眠を得られる可能性が高まります。
寝る前のストレッチや、就寝時の姿勢にも注意を払うことで、首の痛みをさらに軽減できる場合があります。首が痛い時は、これらの方法を試してみて、自分に合った快適な寝方を見つけてください。
首が痛い人向けのストレッチ
首が痛い人は、首の周りの筋肉が固まっているので、それをストレッチすると首の痛みが楽になったり、再発の予防になったりします。首の前側にある斜角筋、首の後ろ側にある後頭下筋群、上部僧帽筋、肩甲挙筋などが固まりやすい筋肉です。首が痛い時のストレッチは、痛みが出ない範囲で行うことが重要です。
上を向きながら首の前側を伸ばすストレッチや、反対に、下を向きながら首の後ろ側を伸ばすストレッチをするとよいでしょう。これらのストレッチは、首が痛い時の緊張を和らげる効果があります。また、首を左右にゆっくり傾けるストレッチも効果的です。
首が痛い人向けのストレッチを行う際は、急激な動きを避け、ゆっくりと丁寧に行うことが大切です。
首が痛いなら市販のロキソニンを内服する
首が痛いときには、手軽に薬局で入手できるロキソニンを買って内服するのもよいでしょう。首の痛みを和らげる効果があります。
病院で首の痛みによく処方する薬ですし、成分量も処方薬と変わりません。ロキソニンは首の痛みに対して即効性があり、多くの人に効果が期待できます。
また、ロキソニンが効かないときには代わりになるお薬があります。アセトアミノフェンが主成分の鎮痛薬です。病院で処方されるカロナールという薬はアセトアミノフェンが主成分です。薬局ではタイレノールという商品名で売られています。首の痛みに対して、タイレノールも使用できます。
一般に、湿布より内服薬のほうが鎮痛効果は高いと考えられます。首の痛みが強い場合は、内服薬を選択するのがよいでしょう。
ただし、ロキソニンのような消炎鎮痛薬は、副作用で胃が荒れやすいので、連用は避けましょう。また、アレルギーがある人は服用しないで下さい。
湿布を首の痛みに使ってみる
首の痛みに対して、薬局で購入できる湿布を使用してみるのも効果的な方法です。市販の湿布は、消炎鎮痛薬に分類される医薬品であり、単に冷却や温熱効果を期待するものではありません。首が痛い時には、病院でも同様の湿布を処方しますし、薬局で入手できる湿布にも同じ成分が含まれているため、効果が期待できます。
湿布を首の痛み部位に貼ることで、局所的に痛みを和らげる効果があります。特に、首の痛みが強い場合や、動きに制限がある場合には、湿布の使用が有効です。ただし、湿布の使用前に、アレルギーがないか確認することが重要です。
首が痛い時に湿布を使用する際は、痛みの強い部位を中心に貼り、周囲の筋肉にも広めに貼ると効果的です。また、湿布の効果を最大限に引き出すために、使用後は首を温めたり、軽いストレッチを行ったりすることも良いでしょう。ただし、過度な使用は避け、症状が改善しない場合は医療機関への受診を検討してください。
首が痛い人の再発予防の姿勢とは
首の痛みは不良姿勢が深く関係しているため、姿勢の改善が再発予防に特に重要です。座っているときの姿勢がもっとも崩れやすく、楽によい姿勢をとる方法を身に付けることが大切です。
一番のポイントは、椅子に深めに座り、背筋を伸ばしたまま背もたれに寄りかかることです。背もたれに寄りかかることに抵抗のある人がいますが、よい姿勢を長時間にわたって保つには、絶対的に必要なことです。これは簡単で有効なよい姿勢の取り方ですので、ぜひ気を付けてみて下さい。
首の痛みを予防するためには、デスクワークや日常生活での姿勢にも注意が必要です。パソコン作業時は、モニターの高さを適切に調整し、首を前に突き出さないようにしましょう。また、スマートフォンの使用時も、首を長時間下に曲げたままにならないよう気をつけることが重要です。
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首が痛い時に病院の何科に行く?
首が痛い時に、どの診療科を受診すべきか迷う方も多いでしょう。基本的に、首の痛みを専門的に診る科は整形外科です。上を向くと首が痛いなど、首を動かした際に痛みが生じる場合は、整形外科を受診することをおすすめします。整形外科医は筋肉・骨格系のスペシャリストであり、首の痛みの原因を適切に診断し、適切な治療法を提案してくれるでしょう。
一方で、首を動かさなくても痛みがある場合は、内臓の病気が原因である可能性があります。例えば姿勢を変えても痛みが和らがないような場合は、内科の受診を検討しましょう。内科の病気で首の痛みが出る場合は、多くの場合、発熱や高血圧などの症状を伴います。首の痛みだけでなく、他にも症状がある場合は、内科を受診することが適切です。
また、首の痛みが長引く場合や、通常の治療で改善が見られない場合は、脳神経内科や脳神経外科の受診も考慮に入れるとよいでしょう。これらの診療科では、神経系の問題による首の痛みを専門的に診断・治療することができます。
いずれの場合も、首の痛みが続く場合は早めに医療機関を受診することが大切です。
首の痛みで病院へ行くと
首が痛い時に病院へ行くと、多くの場合レントゲンを撮って、頚椎症や頚椎椎間板ヘルニア、あるいはストレートネックと診断されます。医師から、加齢によって椎間板や骨が変形することが首の痛みの原因などと説明されることが一般的です。しかし、なぜ変形したのか、どう予防したらよいのかについては詳しい説明がないことも少なくありません。
病院での治療は、ロキソニンなどの内服薬や湿布を処方されるだけのこともあります。より専門的な病院では、首の痛みに対してマッサージを行ったり、効果的なストレッチを指導したりすることもあります。薬や湿布は一時的に首の痛みを緩和するものの、根本的な治療にはならない場合が多いです。そのため、首の痛みの再発を防ぐためには、日常生活での姿勢改善や適切な運動習慣の獲得など、自己管理による予防策を積極的に行うことが重要です。
また、首の痛みが慢性化している場合や、痛みの原因が複雑な場合は、整形外科医による詳細な検査や、理学療法士によるリハビリテーションが必要になることもあります。首の痛みの症状が長引く場合は、早めに専門医に相談し、適切な治療方針を立てることをおすすめします。