側弯症とは

背骨は、7個の頚椎、12個の胸椎、5個の腰椎、さらに仙骨と尾骨からできていて、全体を脊柱と呼びます。脊柱は前後から見ると、正常ではほぼ真っすぐですが、脊柱が左右に曲がることを側弯症と言います。数度くらいのわずかな側弯は多くの人にありますが、側弯の程度が大きくなると、背中や腰の痛みが出たり、呼吸や内臓の働きが妨げられたりするため治療が必要になります。 側弯症は自覚症状が乏しいため、本人も周りの人達も気づかないことがありますが、小児期には、側弯症は学校検診で見つかることが多くあります。また、ご両親が子供の肩の高さの違いや、肋骨、肩甲骨、腰や背中の出っ張りかたの左右差から気づくこともあります。また成人では健康診断でレントゲンを撮った際に見つかることが多くあります。

側弯症の種類

側弯症の中には様々な種類があり、その原因や発症する確率、発症時期、治療法もそれぞれ異なります。小児期の側弯症は機能性側弯と構築性側弯に大きく分けられます。構築性側弯のうちの一つの特発性側弯症は、側弯症の中で最も多く、大半が思春期に発症します。成人では、機能性側弯のほかに、変性側弯症とよばれるものが多く見られます。

機能性側弯

姿勢の悪さ(猫背など)や左右の脚の長さの違い、腰痛のために体を曲げているなどの原因で、一時的に側弯ができているものを機能性側弯と言います。原因が正されたり無くなったりすれば側弯が消失するのが特徴です。そして、機能性側弯の多くは、立った姿勢だと側弯がみられますが、横になると側弯が無くなります。

構築性側弯

構築性側弯の特徴は、脊柱が左右へカーブしているだけでなく、脊柱が捻じれていることにあります。脊柱が捻じれることによって、左右に大きくカーブした部分が出っ張って外見上目立つようになります。一方、機能性側弯では、脊柱の捻じれはほとんど無いか、あってもごくわずかしかありません。構築性側弯には、生まれつきのもの、神経や筋肉の障害によるものもありますが、そのほとんどが子供の成長期に発症する特発性側弯症とよばれるものです。

特発性側弯症

構築性側弯のなかで最も多い特発性側弯症は女の子に多く見られ、男の子の5~7倍の患者がいると言われています。発症時期は乳児期、学童期、思春期の3つがあります。特発性側弯症の原因は、遺伝の影響もあると言われていますが、残念ながら現代医学ではほとんど分かっていません。特発性側弯症は、子供の成長期に起き、そして成長と共に悪化することがあるため定期的なレントゲンによる経過観察が必要となります。通常、半年に1回は脊柱全体のレントゲンを撮り、側弯の進み度合いをみていきます。成長期が終わると、側弯は進行しないことが多く、成長期にいかに側弯を悪化させないかが重要になります。万一、側弯の角度が40度以上になると、成長期が終わっても側弯が進行してしまい、将来的に様々な障害が起きる恐れがあるため、手術が勧められます。

変性側弯症

変性側弯症は腰椎にみられることが多く、特にそれを腰椎変性側弯症といいます。中高年に多くみられ、坐骨神経痛の原因にもなります。腰椎変性側弯症は、椎間板や椎間関節、椎体が主に加齢などの変化によって、左右非対称に変形し、脊柱が左右に曲がって生じます。腰椎変性側弯症は椅子から立ち上がる、座る、かがむなどの動作で腰痛を引き起こすだけでなく、神経を圧迫して足に痛みやしびれを起こし、歩くのも困難になることがあります。

側弯症へ手で行う治療

側弯症に対し、手で行うリハビリ治療は、できるかぎり側弯の原因を正し、背骨を調整して改善することを目指します。 近年のライフスタイルを振り返ってみると、パソコン、テレビゲーム、スマートフォン、タブレット端末などを長時間使うことによって、姿勢の悪化、筋力の低下が著しくなっています。それらが脊柱を支えるバランス機能を崩し、知らず知らずのうちに背骨の歪みや側弯を助長しています。体のどの部分がバランスを崩しているために、背骨の歪みや側弯が悪化しているのかを考えることが重要です。

その上で、側弯を改善する背骨の調整を行っています。 成長期の側弯がそのまま固定されてしまうと、背骨のアンバランスが一生続くことになり、腰痛や背中の痛みを起こしやすくなります。側弯が見つかったらできるだけ早く、背骨の専門家の治療を受け、健全な背骨に戻すことが大切です。