妊娠4~5か月目以降、お腹が大きくなると腰の痛みを訴える妊婦さんが増え、8~10か月目で腰痛は最も強くなります。痛む場所は、腰、仙腸関節(骨盤の後ろ)、恥骨(骨盤の前)、尾骨(お尻の骨)などです。出産後、通常は痛みが軽減しますが、痛みが治まらず腰痛が慢性化してしまう方も多くいます。腰痛で日常生活に支障が出たり、痛みのストレスによって体調を崩してしまうのは、妊婦さんや産後のお母さんにとって大きな問題になります。

妊婦の腰痛の原因

妊婦の腰痛は、お腹が大きくなって腰に負担がかかること、ホルモンの影響で骨盤がゆるむこと、妊娠・出産のストレスなどが原因になって起こります。

腰椎の過剰前弯

通常、腰は少し反った姿勢が正常です。しかし妊娠中は大きくなったお腹を支えるために、通常よりも腰の反りが大きくなっていきます。そのため腰椎(腰の骨)とそれを支える筋肉に負担がかかり、痛みの原因となります。お腹が大きく、また腰の反りが大きくなってくると、仰向けで足を延ばして寝ることがつらくなったり、立っているだけでも腰が痛くなります。

骨盤の痛み

妊婦の腰痛のもう一つの原因はホルモンの影響です。妊娠中はリラキシンというホルモンが多く分泌され、骨と骨をつなぐ靭帯や軟骨が軟らかくなっています。そのため骨盤が軟らかく不安定になることで、仙腸関節(骨盤の後ろ側の関節)や恥骨(骨盤の前側の骨)に痛みを感じることがあります。もともと骨盤を支える筋肉が弱い方はより症状が出やすくなります。

ストレス

妊娠中は、子供を産み育てる明るい未来に胸を膨らませる一方、様々なストレスを抱える時期でもあります。ストレスの原因は、妊娠初期のつわり、出産の痛みへの恐怖、産後の子育ての不安などがあります。またお腹が大きくなると、体を動かしづらくなって外出を控えるようになると、ストレスがさらに募ります。ストレスが高まると、体が緊張して腰の筋肉も硬くなり、腰痛の原因となります。

妊婦でも安全なカイロプラクティック治療

痛み止めなどの薬はお腹にいる赤ちゃんに悪影響が出るかもしれません。また、湿布薬も実は皮膚から吸収される消炎鎮痛剤(頭痛薬と同じもの)なので使用しないようにしましょう。カイロプラクティックでは、専用のベッドでお腹への圧迫を起こすことなく、安全に腰痛の治療が行えます。腰椎の過剰前弯を修正し、仙腸関節や恥骨の位置を調整することで腰痛を改善します。その後に骨盤が不安定な方は骨盤ベルトを使って骨盤の動きを安定させます。骨盤の動きは出産に向けて柔らかくなっていくものですが、痛みを改善して母体へのストレスを減らすことはとても重要です。

妊娠中はいつまで治療を受けられますか?

妊娠中はおよそ36週までカイロ治療を受けることができます。また妊娠中、出産後の腰痛を訴える方は、以前にぎっくり腰や椎間板ヘルニアを経験しているなど、元々腰の状態がよくない場合が多いです。妊娠中や妊娠の前から腰を良い状態にしておくことが、出産後や育児中の腰痛の予防につながります。出産後は抱っこなどよって腰への負担が増大する一方で、育児に追われ治療を受ける時間が十分に取れないことがありますので、早めに治療を開始して出産、育児に備えましょう。