自分で治す運動療法

運動療法は、ご自身で自主的にいつでもどこでも行うことができるため、当院の治療と合わせて取り組んでいただけると治療効果を最大限に引き出せます。

当院では、特に効果的な運動療法のマッケンジー法に基づくセルフエクササイズをご指導しています。

このような方に

・原因不明の痛みやしびれがある

・長い間、痛みが取れない

・定期的に症状が再発してしまう

・様々な治療を受けたが効果がない

・自分でできる治療法を知りたい

・手術はできるだけ避けたい

マッケンジー法とは

マッケンジー法とは、世界中の病院やクリニックで広く活用されている理学療法システムです。当院では、国際マッケンジー協会が認定する療法士が患者様の状態に合わせて専門的な検査を行い、その方に最適で安全かつ効果的なセルフエクササイズをご提案します。

なぜ、マッケンジー法なのか?

マッケンジー法は、正しく行うことで治療効果を高めるだけでなく、再発予防にも活用できる優れた運動療法です。マッケンジー法の対象者は、幅広くほとんどすべての方に適応があります。骨折や悪性腫瘍(がん)、全身性の炎症がある方以外であれば、10代~90代まであらゆる年齢層の方に受けていただけます。

マッケンジー法についての誤解

1.×反らせるだけのエクササイズである

2.×腰椎だけのエクササイズである

3.×椎間板由来の症状にしか効果がない

4.×手技治療を併用しない

5.×反復的に行うだけの運動療法である

1.×反らせるだけのエクササイズである

マッケンジー法では、患者様一人ひとりの状態に応じた様々なエクササイズをご提案します。腰や背中に関しては、反らせる方向が適している方も多いですが、腰や背中を丸める方向に動かすマッケンジーエクササイズもあります。

2.×腰椎だけのエクササイズである

マッケンジー法は、腰椎、頚椎、胸椎だけでなく、手や足などのあらゆる関節に最適なエクササイズを見つけ出す理学療法システムです。そのため、全身あらゆる場所の痛みやしびれに対して効果が期待できます。

3.×椎間板由来の症状にしか効果がない

マッケンジー法は、腰椎椎間板ヘルニアに対して活用されることが多いですが、効果が椎間板ヘルニアに限定されているわけではありません。腰痛に関していえば、多くの腰痛の病理解剖学的な原因は未だ解明されていません。マッケンジー法では、病理解剖学的な診断に頼らず、体を動かしたときの反応や、その動作を反復もしくは持続的に取ることで、どのように症状が変化するのかを詳細に評価、分類します。それにより、最適な体の動かし方を見つけ出す素晴らしいシステムなのです。

4.×手技治療を併用しない

マッケンジー法では、患者様がご自身で行うことができるエクササイズをご提案しますが、最適なエクササイズを見つけ出すためには、専門のセラピストによる手技治療を併用することが多いです。自分で行っても効果がなかったエクササイズでも、手技により体を調整した上で行うと、効果が感じられるようになります。

5.×反復的に行うだけの運動療法である

マッケンジー法では、ある動作を反復して繰り返すだけのエクササイズをご提案するわけではありません。ある姿勢を持続的にとるエクササイズや、エクササイズではなく姿勢を指導する場合もあります。その方に応じた多様なご指導や治療を行えるのもマッケンジー法の魅力です。

国際マッケンジー協会認定セラピストとは?

国際マッケンジー協会は、世界28か国に支部を持つ国際組織です。この協会は、医師や理学療法士、鍼灸師などの医療資格を持つ専門家を対象にマッケンジー法の教育プログラムを世界各国で開催しています。教育プログラムは、4つのコースに分かれており、プログラム受講者は、その全てのコースを病院やクリニックでの臨床経験を積みながら年月をかけて履修していきます。すべてのコースを修了したセラピストは、国際マッケンジー協会の認定試験の受験資格を獲得することができ、マッケンジー法に関する様々な知識や思考力を問う筆記試験と実技試験に合格することで、国際マッケンジー協会認定セラピスト(Credentialed MDT)の称号を得ることができます。